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2007年4月23日 (月)

№59 ☆ 木津川事件①

ちょうど暑い夏も終わる頃、気候も良く身体に優しい

季節だった・・・この日は千の妹達、家族と大勢で

バーべキューをしようと言う事になり3台の車で

出かける事になった。

親戚が飼っている犬1匹連れて行くらしく急遽、

この僕も連れて行く事になったようだ・・・

正直 あまり行きたくなかったのを憶えているよ

僕は、その時ハヤトと一緒に居たんだが・・・

わざわざ千がアブダビまで呼びに来たんで・・

仕方ないから千の方へ戻ったんだ

「ハヤト・・少し出かけて来るよ・・・千達や親戚皆で

川に遊びに行くらしい・・」 

「川?・・・アブニャイなぁ~大丈夫ニャノかぁ?

川には近づいたら、駄目だぞう・・・」と目を掠めて

ハヤトは僕に言ったのを何故か良く覚えている。

そうして僕達は出発した・・・1時間も車に揺られ、

窮屈だった・・隣でマックスと言う犬は、やけに尻尾を

振り はしゃいでいる・・・何がそんなに嬉しいんだ?

理解に苦しむよ・・・。僕はいつの間にか気持ち良く

寝ていた 知らぬ間に現地へ到着したようだ。

大きな木津川と言う所だった・・・川の周り一面は、

1メートル程の高さのある草が生い茂っている・・・

僕達が選んだ場所は丁度、陸橋の真下付近だった。

大きな敷物を敷き、荷物を置きバーベキューの準備

手際良くそれぞれが動いた・・・サクラ達、子供は川に

まるでイタズラをするかのように 少し触っては逃げ去り

小石を投げたりと爽快な笑顔でとても自然とマッチ

していた。相変わらずあのマックスと言う犬は尻尾を

振り振りして走り回っている・・・。僕は?・・・ペット用の

バックの中だ・・・。怖くて出れずにいる・・・・情けねェ・・・

サクラ達が僕の側に来た バックから出て一緒に

遊ぼうと言うんだ・・・僕はサクラに弱い。気は乗らないけど

遊ぶ事にしたんだ サクラや親戚の子供達と随分遊んだ

緩やかに流れる川・・・優しい風・・・生い茂った草の

リズムカルな動き  自然な美しさに

僕は夢中になり過ぎた・・・。日も沈みかけた頃 

千達は後片付けを始め、皆の目は

僕から遠のいていた・・・その頃、僕は面白く動くバッタに

気を取られ追いかけ回していたんだ・・・暫く経った。

気が付けば僕の周りには、人の気配が無かった・・・

千の低く、あの落ち着いた声が聞こえない

サクラのかん高く透き通った声も聞こえない

親戚の叔母さんも子供達の声も叔父さんの声も

聞こえない・・・。やたらと陸橋を走る車の音と

静かに唸る風の声・・・そして僕の心臓の叫ぶ音だけが

聞こえるんだ・・・こんなに怖い思いは初めてだった。

千達は僕をずっと探していた・・・随分と長い間・・・

僕は見つからない程、はるか遠くに来ていた

これだから猫と言う生き物は苦労するんだ・・・。

僕はこのまま千達と逸れて・・・この場所でこの木津川で

死ぬんだ・・きっと・・・N市で母さんと逸れた事を僕は

思い出した。 あの時はまだ生まれて間も無かったのに

・・・今はあの時より心持、不安だ。  

幸せに慣れ過ぎたんだろう  年甲斐も無く不安だ・・・。

あたりは薄っすらと見えるくらいの暗さになって来た

すっかり人の気配は無くなった。

千は・・・親戚の人達も随分、僕を探してくれたらしく

皆、疲れていたので、一先ず、この日は帰る事にした

と言っていた。  「あの子は異常に車を警戒して

いるから、この陸橋は絶対に渡らないわ!

思ったよりも怖がりだから、ここから動かないと思う」

と・・・割と正しい判断をしていた。

泣くサクラをイチが、抱き・・千は僕を置いて行く

辛い思いを閉じ込めて車を走らせ、木津川を後にした。

070422_09430001

  (木津川事件はマジ

  ヤバカッタぞっ!)

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2007年4月15日 (日)

№52 ☆ 太一と子犬の赤ちゃん

ある日、千のパーキングロットに、一人(1匹)

太一が現れた何か僕に相談があると、

深刻な顔をしている・・・聞くところによると・・・最近、

大樹海アブダビに人間が子犬を捨てて行ったらしい。

しかも・・まだ産まれて間もない目も開いてない

赤ちゃんらしい・・・太一は粗末に出来ないと随分

悩んでいた。  大樹海アブダビと言う大きな組織の

ボスがだ・・・普通に子犬1匹で悩んでいるなんて・・・w

こいつらしいや・・そんな太一に僕は、こう答えた。

「僕が言うのも何だけど・・大樹海アブダビは本来なら

猫達だけが生活する猫社会だよね。昔から古い歴史が

あるらしいけど・・・でも言える事は犬も猫も同じ生き物だ

この世の中に誕生した赤ちゃんに罪は無い・・それに

どのような生き物でも生きると言う権利は皆、

平等だよね」  「そして何よりも君はアブダビの

ボスだ!君の意見、考えに、皆、服従するだろうと思う」

「自分の考えを貫けばいいんじゃ無いのか?」

「太一はその子犬の赤ちゃん・・・どうしたいんだ?」

「・・・・・このまま僕はほっとけないし

かみ殺す事も出来ない・・・やっぱり面倒みる事にしよう。」

「責任持つよ・・・。アブダビの仲間に今度の集会で

話し自分の考えをちゃんと言うよ。

理解してくれるまで、とことん話し合ってみる事にする!」  

「w・・・さすがボスだ!僕も協力するよ!」

この時は2人(2匹)とも、きっと子犬が成犬になれば

自然に犬と言う群れに帰るだろうと安易に考えていた。

後にこの子犬は生涯、太一の側を離れる事無く、

深い絆で結ばれる・・・全く姿、形も違うこの2人(2匹)が

アブダビにドラマを生みだすんだ・・・・・。

Photo_10

  

  (関西弁のトムと言う男猫だ・・

   少しふてぶてしい顔だが

      味のあるやつだ)

      (近所に住む家猫だが

良くパーキングロットに遊びに来る・・面白い奴。)

あれから 緩やかに時も流れ、やがてアブダビと

千の家に暑い夏がやって来る・・・まるで想いを

よせる少年の少し遠慮がちな熱い夏のように・・・

千の家には、あのイチと言う男が近頃では毎日

帰って来ている。・・・千がイチを見る目は

相変わらず・・・あの目だ。そしてテツの本妻。

人間社会では、そう呼ぶらしい・・・カヤはテツの子を

無事、出産した 男の子と女の子を産んだんだ・・・

カヤは逞しく育てている。  テツは?・・やはり

相変わらずだ 最近、新しい彼女が出来たようだ

テツの父親としてカヤには申し訳ないと思っている。

そして ウメだが ついこの前、ニューヨークに発った

歌は順調に進んでいる。何でもプロデュース

してくれる男性が現れたらしい。今のウメを見ていると

実にエネルギッシュで!気持がいいw。

サクラはホンノリと日焼けしたホッペで僕の憧れの

まだ大きいランドセルを背負い学校へ通っている。

この前、集団登校途中、余りのランドセルの重さに

バランスを崩し後ろに大きくひっくり返って・・・w

派手に転んで泣いて家に戻って来た・・・

可愛いだろう?全く・・w。 それから・・あの子犬だが

集会で太一ボスは仲間達と話し合い、しっかり成犬に

なるまで面倒を見ようと言う意見で一致したようだ。

まだ赤ちゃんなんで、お乳が必要だったんだ・・そこで

あのキトウの奥さん、アルネが自分のお乳を飲ませ

あの子犬を大きく育ててくれたようだ。猫のお乳でも犬は

育つんだよね!・・・僕は不思議だったよ。あの子犬を

太一ボスや仲間達はジンと呼んでいる。尻尾を振って

とても可愛いw見事に大きくのびのびとジンを

育てているのには、びっくりした。

ジンは太一を父親と思っているのか・・いつも側にいるんだ

太一の身体に身を寄せて寝ているジンの姿が

非常に不思議な光景なんだが・・これまた絵になる。

僕はみんなが少しずつ幸せになって行く様を見て

生きる活力になり、刺激になっていた。そしてアブダビ全体が

これからの具体的な進展につながって行く事を信じている

040121_    (この男猫も近所のセレブ宅

  で飼われている。セレブお兄さん

  チャンドラだ よくお散歩ついでに

  パーキングロットに来る。) 

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2007年4月14日 (土)

№51 ☆アブダビのプレイボーイ

070406_12190002   何ィィっ~!テツがあの年上の

   女猫との!子供ができたァ!?

    (欧米かァ!!)マッタク・・

  その女猫の名前はカヤと

         呼ばれている・・・。

アブダビで大きなお腹を抱え過ごしている

まだテツは子供だよォゥ・・(困)どうする?

どうするんだァ?テツの精神年齢では・・“責任”

何て言葉は聴いた事も無いだろう・・・僕?僕かよう?

やはり・・このテツの父親として・・僕が責任を取る

べきなのかァ?・・・トホホホ~あのカヤと言う年上の

女猫はキツイぞゥーかなりキツイから・・・(苦笑)

まあ・・カヤは少なくてもテツよりはしっかりと

しているだろうから・・赤ちゃんはちゃんと

育ててくれるだろう・・・多分・・・(苦笑)・・・・・。

噂ではテツはアブダビの女猫達の憧れの的だと言う

(ぼ・僕に似てイケテル男猫・・なのかァもォw)

まあ・・女猫がほっとかないだろうなァ  とにかく

赤ちゃんが産まれるまで静かに僕は見守るしかない。

後にテツはカヤが年上をいい事に何度か彼女をつくり

ヤリタイ、ホウダイのプレイボーイを演じる事になる。

何処の社会も女は苦労するものだ・・・・・。

サクラの入学式も無事終えて僕も一安心したところ

なのに・・・テツの奴!  あっ それはそうと、

あれから・・あのイチと言う男だが、たびたび千の家に

来る様になった。と言うか帰って来ると言うんだろうか

・・・どうもサクラ達の父親みたいだ・・・。長い間、何処

に姿を消していたのか・・・何故、今になって此処へ

帰って来たのか・・・千は何を思っているのか、イチは

何を考えているのか・・・僕にはマッタク分からない・・・

とかく、人間と言うのは複雑な生き物だ。

所詮、僕は猫だ・・・だがこんな僕だけど、一つだけ

分かる事がある。  千は女としては決して幸せでは

無かった・・・と思う  あのイチと言う男を見る目が

物語っている。 千がイチを見る目は・・・疲弊と言う

言葉が相応しいような気さえさせるんだ。

千に幸せになって貰いたい・・・人間社会は複雑で

無関心で格差のある厳しい社会だ・・・負けないで

千・・・幸せになって欲しい 僕はずっと千の側に居るよ。

Golf1_014

  (猫だって人を守る力はある!)

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